「目が赤い」「目やにが出る」
「目が痒い」
(結膜炎の可能性)

目が赤い、目やにが出る、
目が痒い症状について

目の充血、目やに、かゆみなどの症状は、日常的によく見られる目のトラブルですが、その背景にはさまざまな原因が隠れていることがあります。ウイルスや細菌による感染、アレルギー、異物の混入、乾燥などによって結膜に炎症が起こる「結膜炎」は、これらの症状を引き起こす代表的な病気です。放置すると他人に感染を広げてしまう可能性がありますし、重症化して視力に影響する場合もあります。症状が長引く、悪化する、左右で差があるといった場合には、早めに眼科を受診して原因を特定することが重要です。

目の赤み・目やに・
かゆみの原因

細菌性結膜炎

ブドウ球菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌などが原因となり、黄色や緑色の粘り気のある目やに、目の赤み、まぶたの腫れ、異物感、軽いかゆみなどが現れます。特に子どもや免疫が低下している高齢者に多くみられます。朝起きたときに目やにでまぶたがくっついている場合は、このタイプの可能性が高いです。症状が軽いうちに抗菌点眼薬を適切に使えば数日で改善しますが、治療を遅らせると角膜に炎症が波及することもあり、視力低下のリスクがあります。手洗いと目を触らない習慣も再発防止に効果的です。

ウイルス性結膜炎(流行性角結膜炎・はやり目)

アデノウイルスなどが原因で発症する感染性の結膜炎です。片目から始まり、数日で両目に広がることが多く、目の強い充血、大量の水っぽい目やに、涙の増加、まぶたの腫れ、ゴロゴロ感などが特徴です。感染力が非常に強く、学校や職場で集団感染を引き起こすことがあり、感染者の涙や目やにがついた手やタオルから簡単にうつります。重症化すると角膜が濁る後遺症を残す可能性もあるため、眼科受診と感染対策が重要です。治療はウイルスを直接除去する薬がないため、炎症を抑える目薬などによる対症療法が中心になります。

アレルギー性結膜炎

花粉やハウスダスト、ダニ、ペットの毛などが原因で、アレルギー反応によって結膜に炎症が起こる状態です。かゆみが最も強く、白っぽいさらさらした目やに、涙目、充血、まぶたの腫れなどの症状が両目に同時に現れるのが特徴です。春や秋に多い「季節性アレルギー性結膜炎」のほか、一年中続く「通年性」もあります。抗アレルギー点眼薬や内服薬が治療に使われ、症状が強い場合にはステロイド点眼も考慮されます。再発を防ぐには、アレルゲンを避ける生活環境の整備も欠かせません。

巨大乳頭結膜炎(GPC)

主にソフトコンタクトレンズの長期使用や、レンズに付着した汚れが原因で、上まぶたの裏側に乳頭と呼ばれるブツブツができてしまう病気です。目のかゆみ、異物感、目やに、視界のくもり、レンズのズレや不快感などが見られます。まばたきのたびに角膜が擦れ、角膜障害を引き起こす場合もあります。治療にはレンズの中止や交換、抗アレルギー薬やステロイド点眼の使用が必要で、再発防止にはレンズケアの見直しと衛生管理の徹底が不可欠です。

慢性結膜炎

刺激や乾燥、加齢、コンタクトレンズの長時間使用、喫煙、紫外線などが原因で、軽い充血、ゴロゴロ感、粘り気の少ない目やに、目の疲れ、まぶたの違和感が慢性的に続く状態です。自覚症状が軽いために受診が遅れ、角膜まで炎症が広がって視力に影響を及ぼすケースもあります。ライフスタイルの見直しや、適切な点眼治療によってコントロールが可能です。コンタクトの使い方や環境の改善もあわせて行うことが重要です。

ドライアイ

涙の量や質が低下し、目の表面が乾くことで、軽いかゆみ、異物感、白っぽい糸を引く目やに、充血、まばたきの増加、目の疲れなどの症状が現れます。パソコンやスマートフォンの長時間使用、コンタクトレンズ、空調の乾燥などが悪化要因となります。乾燥が続くと結膜に炎症が起こり、結膜炎に似た症状が慢性化することもあります。人工涙液やヒアルロン酸入りの目薬、点眼回数の調整、まばたきの意識的な強化が改善に効果的です。

化学的刺激や
異物による結膜炎

目に異物が入ったり、シャンプーや化粧品、たばこの煙、金属粉などの化学物質が目に接触したりすることで一時的な充血、かゆみ、痛み、目やに、涙の増加などが現れます。軽度であれば自然に回復することもありますが、異物が取り除かれていない、または強い刺激であった場合は、角膜や結膜に傷が残ることがあります。必要に応じて洗眼処置、抗炎症点眼薬、異物除去などが行われるため、症状が長引く場合は必ず眼科での診察を受けてください。

目の不調を早く見つけるためにできること

左右の目の症状に差があるか確認する

感染性結膜炎は片目から始まる場合もあり、早めの観察が感染拡大を防ぎます。

かゆみや目やにが続く場合は自己判断を避ける

市販薬で症状が一時的に和らいでも、原因が解決していないことがあります。医師の診断が大切です。

家族にもうつっていないか注意する

ウイルス性結膜炎などは非常に感染力が高いため、家族への感染対策(タオルや洗顔用具の共用回避)も必要です。

よくある質問(Q&A)

白い目やにと黄色い目やには違うものですか?

はい。白くさらっとした目やにはアレルギー性、黄色や緑色の濃い目やには細菌性であることが多いです。

目がかゆいとき、こすっても大丈夫ですか?

こすると症状が悪化したり角膜を傷つける恐れがあるため避けましょう。冷やす、点眼薬を使うなどの対処を優先してください。

結膜炎は人にうつりますか?

ウイルス性や細菌性の結膜炎は感染力があります。手洗い、タオルの共有禁止などの対策が必要です。

アレルギー性結膜炎は市販薬で治りますか?

軽度であれば市販薬で症状が和らぐこともありますが、根本的な治療やアレルゲンの特定には医師の診断が必要です。

子どもが目やにを出していますが、登園していいですか?

ウイルス性結膜炎が疑われる場合、登園停止の対象になることがあります。眼科での診断を受けてから判断しましょう。

目が赤いのは充血だけなら様子を見てもいいですか?

一時的な充血なら様子を見ても問題ないこともありますが、かゆみや目やにを伴う場合は早めに眼科を受診してください。

コンタクトレンズをしていて目が赤くなりました。どうすれば?

まずはレンズの使用を中止し、目を保護しましょう。コンタクトレンズ関連の結膜炎や角膜炎の可能性があるため、眼科での診察が推奨されます。

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